学校施設の非構造部材耐震点検
「学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック」に基づく定期点検とは
学校施設は、子どもたちの学びの場であるとともに、非常災害時には地域住民の避難所としての役割も果たしています。その安全性を確保するため、文部科学省により公立学校施設の構造体の耐震化および屋内運動場等の吊り天井等の落下防止対策が推進されてきました。
一方で、近年の大規模地震により、天井材の落下などのいわゆる「非構造部材」被害も発生したため、平成 22 (2020) 年3月に「地震による落下物や転倒物から子どもたちを守るために ~学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック~」が作成され、多くの学校で取り組みが進みましたが、非構造部材の耐震対策を一層推進するために、平成27(2015)年3月に、学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック(改訂版)が発行されています。
これまでの非構造部材耐震点検の取り組みと、研究結果や大震災以降の告示を踏まえ、地震時に非構造部材による被害が生じないよう、錆やひび割れなどの劣化状況や部材の取付工法の確認を行い、危険性を把握し、予防的対策に結び付けることが目的です。
このガイドブックは一般的な小中学校施設が想定されていますが、基本的な考え方は、類似の施設を持つ幼稚園、高校、大学や社会体育施設等にも有効であるとされています。
ビューローベリタスでは主に、学校設置者が行う点検について、実施いたします。(必要に応じて専門家に依頼し、専門的・技術的な点検が必要とされています)
「非構造部材」とは
柱、梁、床などの構造体以外の、天井材や外壁(外装材)など、構造体と区分された部材を「非構造部材」といいます。
非構造部材の範囲
- 設備機器
- 内壁(内装材)
- 照明器具
- 天井
- 外壁
- バスケットゴール
- ピアノなど
- 窓、ガラス
- 収納棚・本棚
- 下足箱
※ビューローベリタスでは主に、学校設置者が行う点検について、実施いたします。
(必要に応じて専門家に依頼し、専門的・技術的な点検が必要とされています)学校(教員)および学校設置者(施設管理者)側が実施する点検の種類
学校(教員)および学校設置者(施設管理者)が実施する点検の種類は以下のとおりです。
文科省指定の点検チェックリストに基づき報告書を作成することになります。
学校が行う点検の種類
- (1) 家具等の耐震性点検(年1回程度実施)
- 家具、設備、ピアノ等について、転倒・落下防止(壁に固定するなど)等の耐震対策がとられているか点検します。
- (2) 非構造部材の劣化点検(毎学期1回程度実施)
- 非構造部材の中には、経年により錆やひび割れなどが発生し、耐震性能が低下するものがあるため、異常箇所の発見及びその進行状況について定期的に点検します。
- (3) 家具等の使い方点検(日常的に実施)
- 転倒防止対策等がとられていても、高所に重いものを置くなど、使い方によっては地震時に危険が生じることがあるため、日頃から家具等の使い方を点検します。
学校設置者が行う点検の種類
- (1) 耐震性一斉点検(計画的に一度全校で実施)
- 非構造部材の中には、耐震性が低い工法や材料で設置されているものもあるため、専門家による設計図書の確認や現地調査により、一度全ての非構造部材を点検します。
- (2) 定期的に行う劣化点検(3年に1回程度実施)
- 非構造部材の中には、経年により錆 やひび割れなどが発生し、耐震性能が低下するものがあるため、学校からの点検結果も踏まえて、定期的に劣化状況について専門的な見地から点検します。項目によっては建築基準法第12条に基づく点検を活用することも考えられます。
- (3) 臨時に行う劣化点検(学校の報告に基づき随時実施)
- 学校の点検で見つかった劣化状況について、特に緊急を要するものについては、定期的な点検を待たずに臨時で詳細な点検を行います。
【参考】
国立教育政策研究所ウェブサイト
文部科学省ウェブサイト『公立学校の施設整備』
非構造部材の耐震化ガイドブック(改訂版)
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*2023年1月~12月実績
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