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定期報告とは?建築基準法で定められた4つの定期報告について基本を解説

2022/4/13

特定建築物等を所有または管理している場合、建築基準法に基づいた定期調査・検査を実施し、特定行政庁へ報告しなければなりません。
建築物や設備の安全性を維持し、問題があった場合には素早く対応し、報告の時期には必ず定期調査・検査を実施しましょう。
定期報告を実施するには、調査や検査の概要、所有・管理する建築物や設備でどのような調査や検査が必要なのか知っておくことが大切です。

この記事では、定期報告の概要と種類について解説します。特定建築物等を所有・管理している方は、ぜひ参考にしてください。

定期報告とは?

定期報告とは、建築物やその設備を定期的に調査または検査し、報告することを義務付けた建築基準法上の制度のことです。
建築物や設備に対して適切な維持管理を行うことは、火災や地震といった不測の事態に備えるとともに、重大な事故を未然に防ぐことにつながります。
そのため、定期報告は建築物や設備の安全性を維持するうえで、非常に重要な制度だといえます。
定期報告の対象となっている特定建築物等の所有者や管理者は、建築士などの法定資格保有者に調査または検査を依頼し、特定行政庁へ報告しなければなりません。ただし、報告の対象となる建築物等の種類や報告の時期は特定行政庁によって異なるため、注意しましょう。
なお、定期調査・検査は建築基準法第12条に定められていることから、12条点検と呼ばれることもあります。

定期報告の種類

定期報告は、特定建築物定期調査報告、防火設備定期検査報告、建築設備定期検査報告、昇降機等定期検査報告の4種類があります。ここでは各報告について、調査・検査項目や対象となる建築物・設備について解説します。
なお、調査・検査の詳しい内容や条件については、管轄の特定行政庁によって異なるため、必ず事前に内容を確認しましょう。

特定建築物定期調査報告

特定建築物定期調査報告では、特定行政庁が指定する建築物の本体や避難施設などについて、その安全性を調査し報告します。

特定建築物定期調査報告のおもな調査項目は、以下の5つです。

  • 敷地および地盤:敷地内の通路、擁壁の状況など
  • 建築物の外部:外壁の劣化の状況など
  • 屋上および屋根:屋上周りの劣化の状況など
  • 建築物の内部:防火区画や、床、天井の状況など
  • 避難施設等:避難施設、非常用設備の状況など

特定建築物定期調査報告の対象となるのは、映画館、ホテル、百貨店、学校、博物館など、公共性が高く不特定多数が利用する建築物が中心です。公共性が高い建築物でも、建築物の面積や階数によっては調査対象とならない場合もあるため、必ず管轄の特定行政庁に確認しましょう。
特定建築物定期調査の概要や調査項目について、詳しくは下記の関連記事で解説しています。併せてご確認ください。

関連記事:
特定建築物定期調査とは?具体的な調査項目について紹介します

防火設備定期検査報告

防火設備定期検査は、2013年の福岡市での診療所火災等を受け、2016年に新たに設けられた定期検査です。前述の特定建築物定期調査報告の対象となる建築物のほか、病院・診療所などに設けられている防火設備が検査の対象となります。

防火設備定期検査報告のおもな検査項目は、以下の4つです。

  • 防火扉
  • 防火シャッター
  • 耐火クロススクリーン
  • ドレンチャーその他の水幕を形成する防火設備

上記以外の防火設備について、検査対象になるか判断できない場合は、管轄の特定行政庁に問い合わせてみましょう。
防火設備定期点検について、詳しくは下記の関連記事で解説しているので、併せてご確認ください。

関連記事:
防火設備定期検査とは?誕生の背景や対象の建物、実施周期について

建築設備定期検査報告

建築設備定期検査報告では、建築物に付帯する設備について検査を行います。検査対象となるのは、特定建築物定期調査報告の対象となる建築物に設けられている設備です。

建築設備定期検査報告のおもな検査項目は、以下の4つです。

  • 換気設備:作動確認、換気量の測定など
  • 排煙設備:作動確認、風量測定など
  • 非常用の照明装置:点灯の確認、照度の測定など
  • 給水設備および排水設備:受水槽の点検など

建築設備定期検査報告について、詳しくは下記関連記事で解説しているので、併せてご確認ください。

関連記事:
建築設備定期検査とは?検査内容や通知について、基本的な情報を紹介

昇降機等定期検査報告

昇降機等定期検査報告は、すべての建築物(ただし、かごが住戸内のみを昇降するものを除く)に対して行います。

昇降機等定期検査報告のおもな検査項目は、以下の4つです。

  • エレベーター
  • エスカレーター
  • 小荷物専用昇降機
  • 遊戯施設等

定期報告の詳細な内容は、特定行政庁によって異なる

前述のとおり、定期報告の詳しい内容や周期、対象となる建築物や設備は、特定行政庁によって異なります。自身が所有または管理する建築物や設備が、報告対象となっているか、管轄の特定行政庁のウェブサイトをよく確認しておきましょう。
定期報告の内容は、非常に専門性が高く、検査員の手配や書類の提出などを個人で行うのは困難です。そのため、定期調査・検査および報告を委託できる専門の検査会社に相談することをおすすめします。
検査会社を選ぶ際には、全国対応可能またはその地域の定期報告のルールに通じている、信頼できる会社を選ぶとよいでしょう。

まとめ

建築基準法に定められている定期報告(特定建築物定期調査報告・防火設備定期検査報告、建築設備定期検査報告・昇降機等定期検査報告の4種類)は、調査・検査対象になる建築物等の種類や規模、調査・検査の周期などが特定行政庁により異なるため、注意が必要です。
定期報告は、建築物等の安全性を維持するために欠かせません。調査・検査の内容や日程を確認し、確実に実施できるよう準備しておきましょう。

ビューローベリタスは豊富な定期検査実績を持っており、その件数は年間8,500件(2020年)にのぼります。
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定期報告についてのご質問やご相談は、お気軽にお問い合わせください。

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