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看板の劣化のリスク~耐用年数、寿命を左右する要素、点検の重要性などについて解説

2024/05/08

看板は昔から存在する広告媒体の一つであり、今なお多くの企業や団体が活用しています。しかし、物理的に設置しなければならないため、いずれは劣化してしまう点が問題です。実際、看板の劣化状況が気になっているものの、対処法がわからず放置されている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、看板の劣化リスクや耐用年数、寿命を左右する要素などについて解説します。看板を所有・管理されている方は、ぜひご一読ください。

看板は、常に劣化のリスクにさらされている

看板はビルの屋上や壁、店舗の入口、幹線道路沿いなど、街のあらゆる場所に設置されているため、私たちの生活にとって大変身近なものです。以下のイラストで紹介しているように、看板と一口にいっても種類は多岐にわたります。

さまざまな看板の参考画像

引用:オーナーさんのための看板の安全管理ガイドブック

看板は街を行き交う通行人の目に留まりやすいうえ、社名や商品といった情報を視覚的な刺激とともにアピールすることが可能です。情報源がアナログからデジタルへ移行している現代社会においても、高い宣伝効果が見込める広告媒体となっています。「企業の顔」とも呼べる看板ですが、おもに屋外に設置する性質上、常に雨風や紫外線にさらされるという難点もあります。そのため、看板は24時間365日、いつでも劣化による損傷のリスクを抱えていることを理解しなければなりません。

実際、近年は日本全国で屋外看板が落下し、通行人や施設利用者が怪我を負う事故が頻発しています。直近の事例を挙げると、2024年2月27日に全国各地で観測された強い北風により、看板の落下事故が相次ぎました。東京都豊島区では、ビル7階部分から縦1m・横40cmの看板が歩道上に落下しましたが、幸い怪我人は出ませんでした。看板の広告主や所有者には、こまめな点検やメンテナンスの実施が求められます。

関連記事:大型看板の落下事故と屋外広告物点検について

看板の耐用年数と寿命

看板は「器具・備品」「建物附属設備」「構築物」の3種類に分類されますが、それぞれ耐用年数が異なります。そして、看板の形状や素材によっても耐用年数は変わるため、あらかじめ注意が必要です。

種類別の耐用年数や具体例は、以下のとおりです。

勘定科目 種類 耐用年数 具体例
器具・備品 3年 スタンド看板、ネオンサインなど
2年 マネキン、模型など
建物附属設備 金属製 18年 突き出し看板(袖看板)など
それ以外 10年
構築物 金属製 20年 野立て看板など
それ以外 10年

出典:
国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」
東京都主税局「減価償却資産の耐用年数表」

なお、看板の「耐用年数」は「寿命」とよく混同されがちですが、実際には別物です。耐用年数とは、あくまで「税務上の減価償却費を算出するための数値」であり、国が法律上で規定した「資産価値がなくなるであろう期間」のことです。

一方、寿命は「建造物や物品が物理的に使えなくなるまでの期間」を指します。耐用年数と異なり、法律で定められているものではありません。耐用年数は一つの目安にはなるものの、看板の実際の寿命は、設置場所や管理方法によって変動します。したがって、推定される寿命や劣化状況を踏まえて、適切な対処を検討する必要があります。

看板の劣化を左右するおもな要素

看板が劣化するスピードには、以下のような要素が深く関連しています。

  • 素材
  • 設置場所
  • 加工方法
  • 点検・メンテナンスの不備

各要素が看板の寿命にどのような影響をもたらすのか、具体例や注意点も交えながら詳しく解説します。

素材

看板製作に使われている素材は多種多様であり、それぞれ特徴や耐久性が異なります。おもな素材は、以下のとおりです。

  • 木製
  • プラスチック製
  • 金属製
  • その他(アルミ複合板など)

木製の看板は、簡易的な立て看板や手書き看板によく見られます。ほかの素材に比べると価格が安いため、コストの負担を抑えて製作・設置できる点が強みです。
一方で、耐久性や寿命も価格相応なので、長期的に使用することは難しいケースが多いでしょう。

プラスチック製の看板は、耐衝撃性・耐水性・耐候性に優れているのが特徴です。また、ほかの素材より軽いので、女性や高齢者の方でも簡単に移動させることができます。
しかし、一部のプラスチック製素材は表面に傷がつきやすいという欠点があり、強い衝撃を受けると破損のリスクもあります。

金属製の看板は、頑丈で耐久性に優れているため、一度製作したら長く使うことが可能です。金属ゆえに重量はありますが、その分安定感に優れています。
しかし、ほかの素材より価格が高く、錆びや腐食といった金属特有のデメリットもあるため、何らかの対策が必要です。

その他に挙げたアルミ複合板とは、アルミ製の板で発泡材を挟んだ素材です。軽量かつ耐久性・加工性に優れているうえ、価格も比較的安い傾向にあるので、かなり使いやすい素材といえるでしょう。
ただし、衝撃で凹みやすい、透過性がないといった欠点もあります。

■設置場所

設置場所によっても、看板の寿命は大きく左右されます。
例えば、常に雨風や日光にさらされる建物の外壁などに設置された看板と、雨風をある程度凌げるアーケード内に設置された看板では、その劣化スピードに明確な違いが出ることは想像に難くないはずです。また、看板の素材との相性にも配慮しなければなりません。スチール製の看板を潮風が当たる場所に設置した場合、金属の腐食による劣化が進みやすくなるため、その分寿命も短くなるでしょう。

■加工方法

素材と関連して、看板の加工方法も劣化スピードに大きな影響を与えます。
例えば、表面にラミネート加工が施された看板は、雨風や日光に強く、紙がそのままむき出しになった看板より長持ちしやすいでしょう。

■点検・メンテナンスの不備

劣化しやすい看板を設置する場合、こまめな点検・メンテナンスが必要不可欠です。看板の劣化を見過ごし、突然の落下によって死傷者が出る事態になる可能性も否定できません。また、看板の広告主や所有者には「屋外広告物の安全管理義務」があります。この義務を怠った場合、30万円以下の罰金に処される可能性があります。
しかし、素人が看板の点検・メンテナンスを行なうことはできないため、必ず専門業者に相談しましょう。

ビューローベリタスジャパンは日本全国に支社を有し、多数の検査実績を誇る世界屈指の検査機関です。屋外広告物点検のサービスも提供しており、12条点検とのセット発注や細かいスケジューリングにも対応しているので、安心してご依頼いただけます。

関連記事:
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まとめ

看板はデジタル広告が主流となった現代社会でも活用されていますが、雨風や日光といった外部環境の影響を受けて劣化しやすいという欠点もあります。劣化が進んでいるにもかかわらず、適切な対処を行なわなかった場合、落下事故による深刻な事態を引き起こしかねません。
看板を設置するなら、素材や設置場所はもちろん、定期的な点検・メンテナンスにかかる手間やコストも考慮しましょう。

ビューローベリタスジャパンでは、屋外広告物点検や12条点検といった多様な点検業務を承っています。年間12,000件以上の検査実績(2022年1月~12月)があり、経験豊富な検査専門スタッフも多数在籍しているので、ぜひ一度ご相談ください。

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